羽佐間 道夫の 声優への道♪ワンポイントアドバイス♪vol.3

こちらのページでは、
羽佐間道夫自身の人生経験にて培った様々な知識・うんちくを隔月でありのままに語るコーナーです。
尚、これに関する質問相談は受け付けておりませんので悪しからず・・・。

第3回 「声優になる、天分があるのかを発見することも大切」


羽佐間道夫ワンポイントアドバイス3

声優には、確たるメソッドは無いという事を、さんざん述べてきた。

敢えて、「手本を」と言う事なら、落語を覚えて(外題は何でも良い)

出来るだけ自分のキャラクターにあったものを選んでみる。

例えば「お前は粗忽な奴だから」とか「慌て者だから」などと言われているような人だったら{粗忽長屋}{堀の内}など、

いろんな声が出せる人なら、{長屋の花見}等などを手本にして、鏡の前で、演じてみよう。

演じ方が分からない場合は、やはり寄席に通って落語家の高座から、盗んでくる。

何故鏡の前かと言うと、声優には顔の表情が実は大切なのだ。

 

落語は基本的に位の高い人が、上手から、下手に向かって人物を現す、(殿様、大家さん、兄貴分等々)

身分の低い人は、下手から、上手に向かって話し掛ける、(熊さん、八つあん、丁稚小僧等々)

更に基本的には、位のある人は、ゆったりと喋り、身分の低い人はややテンポが速く喋る。

こんな事を意識しながら、落語を語ってみよう。

落語は実に良く出来ている台本で、殆どが台詞だけで進行する。

小説や、物語と違ってナレーションで状況を説明している事はない。

つまり、対話だけで表現し、声の表情だけで観客に全てを知らしめる、実に素晴らしい話法で構成されているのだ。

喋りの高低、テンポ、間で、見ている人、或いは聞いている人に、

想像の世界を提供する落語の話芸こそ、声優のメソッドだと確信している。

 

世界でたった一人しかいない貴方は、貴方だけの表現方法で、貴方だけのボイスカラーで、

いろんな人物を、絵描きが絵を書くように、創造してみよう。

どんな事をしても、上手くいかない、或いは人が聞いてくれない場合は、

ひょっとすると、貴方にこの職業が合っていない事になるかもしれない。

その英断を持つ事も、必要な要素かもしれない。

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